60回目の誕生日
私は2012年1月10日(火)、60回目の誕生日を迎えました。つまり、還暦ということです。毎年私の誕生日には、職員たちから朝のミーティングの際、バースデイプレゼントをいただくのが恒例となっていますが、今年は60歳ということでもあり、「赤い帽子に赤いちゃんちゃんこ」なんていうことになると大変なので、あらかじめ赤いちゃんちゃんこは自分で買うから、プレゼントしないようにと釘を刺しておきました。
当日の朝、約束通りMONCLER「モンクレール」の真っ赤なベストを持参しましたが、みんなの前に着て出るのが照れくさくて、和泉屋セレクトのワインをプレゼントしてもらい、なんとなくお茶を濁すことにしました。しかし当院の看護婦軍団はそんなに甘くはなく、昼休みにナースステイションに呼び出され、ベスト着用の写真をまるで芸能人のように、皆から撮られまくられました。(わたなべ整形外科スタッフブログ参照)
ところで私は、平成元年に「わたなべ整形外科」を開業した際、院長として職員とどのようなスタンスで接したらいいか、いろいろ考えた末「フレンドリーな関係で行こう」と決め、数年やってみました。しかしこれは、組織が徐々に拡大して行く過程で、院長としての行動が規制されることとなり、その後はちょっと軌道修正し、「厳しいけれど、とっても優しい先生」を目指して今日に至っています。そして今私が一番心掛けているのは、常に職員から尊敬されるような存在であり続けるということです。
仕事の時は、かなりきついことも、遠慮なくストレートに伝えるようにしていますが、信頼関係があり、尊敬される存在であれば職員は素直に聞いてくれるのではと期待しています。
そのためにも私は患者さんの診察をしている時、いつも背中で職員へのメッセージを送り続けています。敬語の使い方に始まり、患者さんの年齢、性別、職業、インテリジェンスのレベルなどに応じた当意即妙な対応。疲れていても決して手を抜かず、常に笑顔を絶やさず、真剣になって患者さん一人一人の訴えを聞き、さまざまな病気について、丁寧で分かりやすい言葉を用いてはっきり説明する姿を見せることが一番の教育であり、私の医療に対する思いを伝えることになるものと考えています。
1月12日(木)に職員とMRさん達が開いてくれた盛大な、そして心温まるバースデイパーティーと、みんなからの寄せ書きを読んでいて、これからも今のスタンスで一人一人と接して行こうと思いました。
こんな私は還暦を迎えた他の仲間たちと比べ、多少若く見えるのかも知れませんが、これからも自分で設定した125歳のゴールに向けて、人生を大いに楽しみながら、自分のペースで年齢を重ねて行こうと考えています。