Private Life

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2012年10月02日

プライベートブランド

最近、コンビニへ行っても、ホームセンターへ行っても、プライベートブランド(以下PB)の製品が増えて来ているなあと感じます。

この企画は我が国においては、1959年大丸百貨店が販売した「TROJAN」がパイオニアであると言われており、消費者、販売店、メーカー、それぞれにとってメリット、デメリットが複雑に交錯するもので、品質が良くて低価格の製品が店頭に並ぶのであれば、問題なし!と、はじめの頃、個人的には大歓迎でした。

しかし最近、この傾向には多少懐疑的です。特に疑問を感じ始めたのは、何か必要なモノを買おうと近くのホームセンターへ行った時、買いたい商品の種類が以前に比べて減っており、ひどいケースでは、他社の製品をすべて排除して、そのホームセンターのPB製品しか置いていないなどという状況を経験してからです。

先日ちょっと呆れてしまったのは、お風呂で使うバスタブ内のゴミをすくい取るネットです。金魚すくいに使うような形のPB製品一種類しか無く、家で使ってみると案の定、網の部分が簡単に外れてしまい、全く役に立ちませんでした。店員に説明を求めても、「当店にはこれ以外提供出来る商品はございません。」と開き直るばかり、すぐに別の店できちんと機能するモノに買い変えましたが、これ以降このホームセンターには行く気がせず、不便ですが少し離れたホームセンターに行くようにしています。

品質や価格に自信があるのなら、店頭に他のメーカーの製品も並べるべきではないでしょうか?自分のPB製品だけ並べておくのは、豊富な製品ラインナップの中から選ぶことを希望する消費者に対する背任行為ではないかと考えます。

経営規模の拡大と効率化を優先し、店のスタッフの数(特にプロフェッショナルなスタッフの数)を極端に減らしてサービスレベルを低下させ、劣悪なPB製品を優先的に陳列し、消費者が今何を求めているのかという、消費者目線に立った商品構成に関しては極めて無頓着、これではいずれ一気に客離れが始まっても仕方がないかなと思います。 

また、最近の傾向として、メーカーよりも販売店の方が圧倒的優位に立って価格その他の交渉が行われるケースが多いように見受けられますが、私はこの流れには釈然としないものを感じています。

もう少しメーカーの努力が報いられるような関係に修正しないと、made in China ばかりが幅を利かせ、物造り日本の将来は危ういものとなるのではと心配しております。