院長渡辺邦夫ブログ

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2025年05月26日

群れずに生きる

私は中学、高校でハンドボール、そして大学ではアイスホッケーを割と本気でやって来ました。何れの部活も練習はかなり厳しくハードでしたが、最終的にはきっちりと結果を出すことが出来、今振り返っても大いなる達成感を感じています。つまりこれまでの人生を振り返ると、いつもグループを結成し、ワンチームとなって目標を達成する活動を続けて来た訳ですが、平成元年(1989年)わたなべ整形外科を開業してからは徐々に自分の人生観が変わって来ているのを感じます。最近スポーツはもっぱらテニス、雨の日はスカッシュ、そして夜はDaVAで走り、筋トレ、ストレッチの毎日です。以前の自分は様々な集団に属し、仲間達と時間を共有することで心の不安を解消し社会生活の中での立ち位置を確認していた気がします。しかし最近は殆どすべての集団から離れて生活しています。おかげで家族と過ごす時間が増え、また一人静かに自分と向き合う時間も増えて来たと感じています。私には大学生の頃、本当にお世話になった恩師がいます。彼は日本の大学院を卒業すると同時にモントリオールMcGill大学に留学し生理学教室の助教授となりましたが、同教室のハンス・セリエ教授から様々な教えを受けました。セリエ氏は「ストレス学説」を提唱した高名な生理学者ですが、「Nature calls me」と教室員に対して語り掛け、静かに自身と向き合う時間を作って自分の身体が今何を求めているのかを聞き取り、それを満たして行くという生き方が大切であると説いたそうです。私は一見すると社交的に見えますが、非常に交際する相手を選びます。選択の基準として職業、年齢、人種、性別、貧富、社会的地位は全く考慮に入れません。嘘をつく人、狡い人、人を偏見を持って差別する人、威張る人、既得権益にしがみついて努力しない人、相手によって態度を変える人、既成概念やSNS上の偏った情報に惑わされ発言・行動する人。このような方達とはあまり親しくなれる自信はありません。私はたまたま医師という職業を選び、毎日大勢の患者さんの診察に従事しておりますが、この職業選択にはとても満足しております。その理由は、この職種は誰にもお世辞を言ったりゴマを擦ったりする必要はなく、常に自分に正直に、直球勝負で仕事が出来るからです。今の世の中 正義が通らず、モヤモヤする事象の多い中、これからも誰に媚びることもなく、群れることもなく真っ直ぐに生きて行こうと考えています。