院長渡辺邦夫ブログ

HOME > 院長渡辺邦夫ブログ > 新型コロナウイルスワクチン
2021年02月02日

新型コロナウイルスワクチン

武漢発の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の猛威が止まりません。

世界全体で見ると2021年1月27日、感染者数はついに1億人を超え、現在も急増中です。こんな中、ワクチンの開発そしてその接種が大きな話題となっております。

現在7種類のワクチン開発プロジェクトが世界の巨大製薬メーカーにより急ピッチで進められており、一部のワクチンについては既に世界各地で接種が始まっています。通常5年以上かかると言われているワクチン製造ですが、今回は遺伝子を利用した手法により次世代型ワクチン(遺伝子ワクチン)と呼ばれるものが登場し、開発スピードが速くしかも安価であるということで供給ワクチンの主流となっています。

 ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社などが代表的であり、既に日本への導入が決定しています。問題点としては効果判定がいまだ不透明であることやどんな副反応が想定され、それがどの程度まで抑え込めるかという点にあるかと思います。さてワクチンの接種順位について厚労省は諸外国に倣って①医療従事者②65歳以上の高齢者③基礎疾患のある人、高齢者施設等の従事者としておりますが、世界中でワクチン接種に伴う重篤な副反応が報告される中、医療機関の方お先にどうぞと言われてもちょっと躊躇する所ではあります。本音としては世界中でこの新しいタイプのワクチン接種の実施が拡大し、今から半年くらい経ってその有効性、安全性が確認されてから接種を受けたいと考えています。ワクチンの有効期間に関しても3〜6ヶ月という情報があり、今接種してもCOVID-19 が比較的鎮静化する夏頃に効果のピーク、そして再び暴れだす秋から冬にかけて予防効果が消えている可能性があります。現在、世界の大半の先進国ではコロナワクチンの治験が既に終了し接種が始まっていますが、日本では今頃になってようやく治験が始まろうかという段階であり、その後薬事申請、承認となる訳ですが、一体いつになったらワクチンが届くのかも不明であり、実際の接種時期は不明です。ワクチン開発を国防上の最重要課題と位置づけ、国家として膨大な額の資金を提供し民間からの投資も併せて各ワクチン開発メーカーに1,000億円以上の潤沢な資金が投入され、一気にその開発に成功した諸外国と比べ、我が国では早い段階で国内の開発メーカーが資金的に頓挫してしまい、現状認識能力に乏しい政府からの支援は雀の涙程度ということもあって、早々と国際的なワクチン開発競争から脱落してしまったことが無念でなりません。 2021.2.2