わたなべ整形外科関連

2011年11月30日

待合室の患者さん

待合室で診察を待っている、あるいはリハビリ室で自分の治療の順番を待っている患者さんたちが、どんな心理状態にあるのか、私はいつもイロイロ考えます。

① あとどの位待てば自分の番になるのか?
② 呼ぶ順番を間違えてはいないだろうか?
③ まさか自分は忘れられてないよね?
④ どんな診断が下されるのだろうか?(初診の患者さんの場合)「まさか悪い病気じゃあないよね・・・」

こういった不安を抱えながら待っていらっしゃる患者さんに対して、我々はどう対応したらよいか、私はしばしば職員たちと話し合い、さまざまな対策を考えております。       

しかしながら、さまざまな努力をしているにも拘らず、いまだに患者さんからクレームが出たり、投書をいただいたりすることがあります。こんな時いつも我々が心掛けていることは、まずクレームや投書をいただいた方に対して、嫌な思いをさせてしまって本当に申し訳ないという、心からお詫びする気持ちと、勇気を奮って行動に出ていただき、我々の問題点を教えていただいたことに対する感謝の気持ちを持つということです。

中からばかり見ていては気付かない、患者さん目線からの指摘をきっかけに、我々の組織が一段とレベルアップしたことはこれまでにも度々あります。

クレームの中で一番多いのは、患者さんをお呼びする順番に関するものです。知り合いだから早く呼んでもらったんじゃあないかとか、社会的に地位のある人だから特別扱いしてるんじゃあないか、などの不信感が渦巻いてくると、待合室の雰囲気はかなりとげとげしいものになって来ます。

当院では幸い、我々が弱味を握られているような患者さんはいらしておりませんので、すべて受け付け順でお呼びしておりますが、今後とも誤解が生じないように、患者さんとのコミュニケイションを密にし、快適に待ち時間を過ごしていただけるよう、さまざまなアイディアを実行して行きたいと考えております。
 
私は時々いろいろな会社の社長さんや、とても忙しく、社会の第一線で活躍していらっしゃる方達とお話をする機会がありますが、こんな時いつもお伝えするのは、当院では患者さんとして来院された場合、すべて平等に、来院された順番でお呼びしており、特別扱いはできませんという事です。私はこれをとても重要なルールだと考えています。待っている他の患者さんの為でもあるし、フェアな対応をしているということで、病院に対する患者さんの信頼が高まり、その評価へと繋がって行くものと確信しております。

例えばの話ですが、マスコミにたびたび取り上げられるような有名人で、社会的な地位も高い人間が、どこかの病院を受診する際、診療申込書の職業欄に「会社役員」などと記入せず、一般の人に紛れて待合室の椅子に座り、たまたま自分を認識した人たちと雑談しながら、平然と自分の診察の順番を待っていたとしたら、自分的にはかなりカッコいい振る舞いだと思うし、この人に対する世間の評価も高まるのではないかと考えます。

兎にも角にも、こんなに混んでるんだから待つのは当たり前だ、患者さんも分かってくれるだろうなどと思い上がった考えを持たず、如何に順番を間違えず、職員一人一人がテキパキと行動し待ち時間を減らすように努めるか、そして今年のテーマでもある「わたなべ整形外科は、なぜか、待ち時間が楽しい・・・」を実現するアイディアを今後も次々に投入して行きたいと考えています。