2006年12月14日
第66回院内コンサート 2006.12.14
– ごあいさつ –
寒さ厳しき折、街を歩くと、今年はショッピングセンターなどのX’mas装飾に混じって、イルミネイターと称される、ライトアップされた住宅が目に付きます。毎日のようにTVで報道されるイラクの惨状を見るにつけ、平和で豊かな生活を謳歌する日本という国に住む幸せを複雑な思いでかみしめております。
大いに期待され、圧倒的な支持を受けて誕生した安倍政権ですが、現在までのところまったくの期待はずれと言わざるを得ません。旧態依然とした、顔の見えない、官僚主導型の政治形態に逆戻りしてしまったような気がします。このまま終わってしまわないことを祈ります。
さて今宵66回目を迎える今年最後の院内コンサート。今年のフィナーレは、やはり生誕250周年を迎えるモーツァルト中心の選曲とさせていただきました。心ゆくまで天才作曲家の美しいメロディーをお楽しみ下さい。
宇沢弘文先生は、「医療と教育に従事する人の質と暮らしぶりは、その国の文化的な水準を象徴しており、医療も教育も危機的状況にある今の日本は、国家として極めて危うい状況にある。」と警鐘を鳴らしておられます。財政的な理由を最優先に、20年以上続く医療費抑制政策の次に見えてくるものは医療の崩壊です。英国の二の舞にならぬよう、厚生官僚もそろそろ目を覚まして、国民の健康維持の為に本気で取りくんでもらいたいものです。我々はこのような厳しい状況の中、最善の医療を提供できるよう、これからも地道に努力する所存です。
今後とも皆さまの暖かなご支援の程よろしくお願い致します。