第71回院内コンサート 2008.3.13
– ごあいさつ –
例年になく寒さ厳しい冬がようやく過ぎ、新緑芽吹き、さまざまな新しい生命の躍動に心躍る日本列島の春は、中国からの黄砂と植林政策の失敗によるスギ花粉によって外出が制限される日々となっております。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
アメリカは今、次期大統領を選ぶための選挙戦に沸き立っております。この長く厳しい闘いを勝ち抜いた者は、例え誰が選ばれようとも、必ずや祖国アメリカの国益の為にタフなパフォーマンスをするであろうと容易に想像されます。こんな中、外交そして内政に、さまざまな難問山積のわが国において、強力なリーダーシップが求められておりますが、すべて官僚の言いなりで、重要事案に対し終始他人事のような態度が目立つ二世議員を一国の元首に持つ無念さを日々噛みしめる今日この頃です。
さて今宵、新春を飾る71回目のコンサートは、いつもとちょっと趣向を変え、声楽家をお迎えしております。弦楽にそして声楽に、極上の時間を心ゆくまでお楽しみ下さい。
いよいよ間近に迫った4月からの医療改悪ですが、後期高齢者医療制度を筆頭に、様々な社会保障の後退が目立ちます。厚労省のプラン通りに進むと、今回の改悪をとどめとして、世界に冠たる日本の医療制度は音を立てて崩れてゆくと私は確信しております。医療従事者の自己犠牲の上に細々と続いて来た制度でしたが、遂に最後の時が来たようです。今後世の中がどう変わろうとも、医療という仕事は人間の営みにとって必要不可欠なものであり、これを破壊し続けた厚労省の罪は極めて重大であると考えます。これから先どう展開して行くのか全く予測がつきませんが、少なくとも現在通院されている患者さんに迷惑がかからぬよう、最大限の努力をする所存です。
今後とも皆さまの暖かなご支援の程よろしくお願い致します。
– プログラム –
I ディベルティメント kv.137 モーツァルト
- 歌 -
II うみ
III 待ちぼうけ
IV 庭の千草
V さくら
- 休憩 -
みんなで歌いましょう
「故郷」「夜明けの歌」「花」
VI歌劇「カプリッティ家とモンテッキ家」よりジュリエットのロマンス(おお、いくたびか) ベッリーニ
VII 喜歌劇「こうもり」よりアデーレのアリア(失礼な冗談ね)ヨハン・シュトラウス
VIII 弦楽四重奏「騎士」op.74-3 ハイドン
– 演奏家の紹介 –
風岡由美 (ソプラノ)
国立音楽大学声楽科卒業。ウィーン市立音楽院に留学し、ゲルダ・シャイラー、ペーター・シリ 各氏に師事。ウィーンコンツェルトハウス「音楽の夕べ」に日本からのゲストとして出演。第1回国際ハンス・スワロフスキー指揮コンクールの課題曲、ベートーヴェン「フィデリオ」のマルツェリーナの役のオーディションに合格。昭和62年3月高崎市文化会館、昭和63年8月蒲郡市民会館でリサイタルを開催。室内合奏団やクラリネット、オーボェ、ヴァイオリンなどとサロンコンサート等に数多く出演する。また、宗教曲のソリストもたびたびつとめている。
鈴岡淳子 (ヴァイオリン)
桐朋学園大学音楽学部卒業。アルス・ノバ合奏団を経て、つくば室内管弦楽団団員。 フリーの演奏家として室内楽等で活躍中。
西村直人 (ヴァイオリン)
愛知県立芸術大学卒。高崎市在住。フリー奏者としてソロ・室内楽・オーケストラで活躍中
小崎えり子 (ヴィオラ)
国立音楽大学卒業、元群馬交響楽団。足利市在住、演奏活動をしながら後進の指導をしている。
富山節子 (チェロ)
東京芸術大学卒業。前橋市在住。演奏活動をしながら後進の指導をしている。