2025年01月24日
病気の名前
皆さんこんにちは。副院長の福です。
今年初めてですので、「明けましておめでとうございます。」ですかね。
皆さんは、年末年始は如何お過ごしだったでしょうか。コロナやインフルエンザにかかってしまった人もいたようですが、まだまだ予防には十分にご注意ください。
さて、先日、日本医師会の疾患説明のパンフレットを読んでいたら、こんなことが書いてありました。「わが国では、生活習慣の乱れが原因とされる脂肪肝が増加しています。これまでは、飲酒に関連していないことから『非アルコール性脂肪性肝疾患』と呼ばれていましたが、『代謝機能障害関連脂肪性肝疾患』と名称が変更されました。」
なんだか分かり難いですが、英語の「アルコール性」を表す alcoholic が「アルコール依存症」の意味もあることや、「脂肪性」の fatty が「肥満者」の意味もあることから、差別的な表現を避けるために、昨年から変更になったようです。ただ、日本語では旧病名にも新病名にも同じ「脂肪性」という用語が使われているので、変わった感じがしませんね。英語表記では、旧病名は fatty で新病名では steatotic となっているので、英語だと違いが出ますね。
アメリカでは、言葉の使い方で、差別だとか言われてしまうのでしょうね。日本語でも「精神分裂病」を「統合失調症」、「痴呆症」を「認知症」と変更した例があります。
整形外科の病気では、「先天性股関節脱臼」が「発育性股関節形成不全」と変更された例があります。名前が変わってすぐは、なかなか慣れませんが、使っていると何だかなじんでくるようです。
病気が変わった訳ではないので、名前に由来するトラブルが少しでも減れば、変更も良しとするのでしょうね。
それではまた。