文庫本の値段
皆さんこんにちは。副院長の福です。
今日は『子供の日』です。ゴールデンウイークも、もう終わりという人もいると思いますが、皆さん如何お過ごしでしょうか。
三年ぶりに何の規制もないゴールデンウイークですが、新型コロナの感染拡大はどうなるのでしょうか?とても心配です。言い古されたことですが、感染対策は十分に行ってください。
さて、皆さんは「文庫本」と聞くと何を思い出すでしょうか?「岩波文庫」とか「新潮文庫」などの会社の名前でしょうか?それとも『坊っちゃん』とか『竜馬がゆく』などの作品の名前でしょうか?
何れにしても、文庫本は大きさもてごろで、値段も安いといったイメージがあるかと思います。私の古い記録では、岩波文庫でファーブル『昆虫記(一)』140円、ファラデー『ロウソクの科学』50円とか、新潮文庫で夏目漱石『坊ちゃん』50円、竹山道夫『ビルマの竪琴』100円などが出てきました。
ところが最近、安いはずの文庫本が、大変値上がりしているのです。最近購入したものでは、中公文庫で宮本昌孝『武商諜人』820円、メディアワークス文庫で三上延『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅲ』670円、講談社文庫で今村省吾『イクサガミ 天』700円といったところです。ちょっとワンコインとは行かないですね。
出版科学研究所の調査によると、文庫本の税抜きの新刊平均価格は2021年に732円と、01年の587円から約25%上がったそうです。初版部数の減少や、用紙の高騰によって、文庫に限らず本の価格は上がる流れが続くようです。
これまで文庫が担っていた携帯性や、古い作品を含めた品揃えの豊富さといった特徴は、今では電子書籍に移って行っているのでしょうか?紙好きの私としては、残念でなりません。出版社の皆さんも是非頑張って、文庫の出版を続けていただきたいと思います。頑張れ、文庫本!!
それではまた。