車椅子の幻
皆さんこんにちは。副院長の福です。
まだ9月始めだというのに、肌寒いくらいに感じますが、皆さん如何お過ごしでしょうか。
東京2020オリンピック・パラリンピックも、何とか無事に終了しました。重大なクラスターの発生などはなかったようですが、個人の感染者は少し出ていたようです。今後の厳しい検証は必要でしょうが、何はともあれほっと一息ですね。
パラリンピックでは、様々な障害を持つアスリートたちの、驚くべきパフォーマンスを見るにつけ、人間の能力の奥深さを見せつけられる思いです。障害とは、障害のない者から見た思い上がりに過ぎないのかもしれませんね。
パラリンピックの競技を見ていて、ふと思ったのですが、「小学校、中学校の先生で、車椅子の先生を見たことが無いな。」と。皆さんはいかがですか?
障害者や障害そのものを理解するためには、障害者に直接会い、実際に話したり、一緒に行動したりすることが一番必要なことだと思います。
私も職業柄、障害者施設やリハビリテーションセンターで仕事をしたこともあります。最初の頃、重度の脳性麻痺患者や、先天性疾患による重度の障害者を見て、ショックを受けたことを覚えています。世の中にこういう人たちもいるんだ!と。ですから、障害者を受け入れて、ともに生活できるようになるためには、直接会ってみることが必要だと思います。そのためには、日常生活の中で、普通に障害者たちと生活できる環境を、少しずつでも作っておくことが必要でしょう。
それには、学校の先生に障害者を採用することが、最も有効な方法と思います。まあ、エレベーターもない、障害者用トイレもない学校では、当分無理でしょうね。
せっかくパラリンピックを無理してやったのですから、2020後、こんなに変わりましたと言える社会にして欲しいものですね。それではまた。