2020年06月14日
自粛中に読みました
皆さんこんにちは。副院長の福です。
外出自粛も解除されて、あちこちでお店も開くようになりましたが、まだまだ感染拡大が気になります。マスクとソーシャルディスタンス維持は続けましょう。
外出自粛といっても、当院ではいつも通りやっていたので、お休みが増えたわけではありません。でも、休日は家にいることが多かったので、読書が進みました。
外出自粛中に読んで、これは面白かったという本を幾つかご紹介します。
最初は、伊東潤さんの『茶聖』です。「茶の湯」を完成させ、天下人の豊臣秀吉を支える一方の柱となり、権勢を振るった千利休ですが、秀吉との確執から、ついには自害することとなります。二畳の茶室で繰り広げられる緊迫の心理戦。利休は、そして秀吉は何を目指したのか。519ページの大作ですが、一気読みの面白さです。
次は、木内昇さんの『万波を翔ける』です。攘夷の嵐が吹き荒れる幕末に、新たに作られた部局で、近代外交の礎を築いた幕臣たちの物語です。幕末は薩長の側から描かれることが多いですが、幕府側の、しかも下っ端の幕臣の成長と活躍を描いた快作です。
次は、ちょっと異色の作品です。何が異色かというと、栃木県さくら市とのコラボレーション企画で生まれた小説です。神家正成さんの『さくらと扇』です。関東公方の足利氏を存続させるため、豊臣秀吉相手の女の戦いを描き、喜連川の由来と、喜連川藩の成立の過程を美しく描いています。足利市民としても、とても興味のある内容です。
歴史小説ばかりになりましたが、私の好みという事でご勘弁ください。
外出自粛は解除されましたが、今度は梅雨入りしたので、雨で外出が少なくなりそうです。雨の夜は本でも読んでください。それではまた。