2020の年を迎えて
皆さんこんにちは。副院長の福です。
さて、今年は暖冬で、スキー場は雪不足で大変なようです。あまり大きな気候変動は、ない方がいいですが、皆さんも体調管理には十分ご注意ください。
とうとう2020オリンピック・パラリンピック イヤーが始まりましたね。オリンピックでは、選手たちには大いに活躍して頂きたいですが、パラリンピックでは、障害と障害者への理解が、より深まってくれることを願っています。こんな中、障害にからんだちょっとしたネタを仕入れたので、ご紹介します。
スポーツなどでよく言われる言葉に 「健全な精神は健全な肉体に宿る。」 という言葉がありますが、これが歴史的な誤訳だというお話です。武藤芳照さんは、『整形・災害外科 1月号』 のコラムでこう書いています。「元々は、古代ローマの詩人ユベナーリスの詩の 一節 「Orandum est,ut sit mens sana in corpore sano」 が原典で、本来の意味は、「だからもし、祈るならば、健康な身体に健康な精神があれかしと祈るべきであろう。」 だ。この一節を、イギリスの哲学者ジョン・ロックが、その 『教育論』 冒頭に 「A sound mind in sound body」 と英語で引用した。この英文では原典の 「Orandum est,ut sit」 の4句が切られてしまっていた。明治初期にジョン・ロックの英語の一節が和訳され、このことばが成立したのであろう。」 と。
本来のユベナーリスの詩の一節の意味を正しく表現するならば、「健全な精神が健全な身体に宿らんことを。」 となるわけです。
つまり、「健全でない身体」 すなわち 「疾患・障害のある身体」 には 「健全な精神」 は宿らない、なんていうことは無いわけですから
すから、この本来の意味でなら、パラリンピックでも安心して使えますね。
オリンピックとパラリンピックが無事に終わるように祈りましょう。それではまた。