新型コロナウイルスの流行は何処まで続くのか?
皆さんこんにちは。副院長の福です。
立春も過ぎ、梅の花もチラホラ咲き始めたようですが、世の中は、緊急事態宣言の延長が決定され、新型コロナウイルスとの戦いはまだまだ続きそうです。
新型で、未知の感染症とはいえ、過去のパンデミックの経験から、今後の流行のパターンを想像することは、ある程度可能と考えられます。特に、百年前のスペイン風邪のパンデミックは大いに参考になると思います。
日本でのスペイン風邪の流行は、1918年5月から7月の第一波、1918年10月から1919年5月までの第二波、1919年12月から1920年5月までの第三波の、三つの波があったと考えられています。第一波では死亡者はほとんど見られなかったものの、第二波では26万人以上が、第三波では18万人以上が死亡しています。
当時はタミフルなどの薬もなく、ワクチンもなかったわけですから、パンデミックの終息は、ひとえに集団免疫の獲得によるものと考えられます。つまり、世界は多くの犠牲を払ってパンデミックを乗り越えたことになります。
スペイン風邪による死亡者は、4000万人とも5000万人ともいわれています。新型コロナウイルスの被害はそこまで酷くはないようですが、ウイルスが強毒性に変異して、死者が増加する可能性も考えなくてはなりません。
新型コロナウイルス感染が流行して早や1年です。世界的に流行が沈静化する兆しは見られず、百年前のスペイン風邪と同じような流行パターンを示しているようにも思えます。
希望はワクチンですが、効果の程はこれから徐々に明らかになっていくと思われますが、終わってみたら、3年以上かかって、スペイン風邪より酷かったなんてことにならないことを切に希望します。
皆さんも自分に出来る事をきちんと行って、感染を防いでください。それではまた。